私は役目柄、人の悲しみに寄り添う事が多いです。
大切な人を亡くした時、人は悲しみます。
亡き人の思い出が走馬灯のように流れ、自然と涙が頬をつたいます。
人目はばからず涙する時もあります。
涙すら出ない悲しみもあります。
人の悲しみの形はそれぞれです。
そして一つとして同じ悲しみはありません。
一つ一つの悲しみを大切にする事によって、私たちはより人に優しくなり、より深く今を生きる事ができるのだと思います。
「かつて日本人は「かなし」を「悲し」とだけでなく、「愛し」あるいは「美し」とすら書いて「かなし」と読んだ。
悲しみにがいつも、愛しむ心が生きていて、そこには美としか呼ぶことのできない何かが宿っている。人生には悲しみを通じてしか開かない扉がある。(本文中より)」
できれば目を逸らしたい悲しみという感情には、人生を深く味わう秘義が備わっているのだと思います。
少なめのページ数ですので、ゆっくりと読み進めて頂くのがオススメです。
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