この本は丸善 丸の内本店をフラフラしている時に手に取ったのですが、その装丁の美しさに思わずジャケ買いした本です。わたし達の周りには当たり前の様に本が溢れていますが、その本が出来上がるまでには多くの人の手によって作られています。
著者・編集・校正・装丁・印刷・製本・営業・取次・書店員・本屋。
1冊に対して愛情を持って本を作り、愛情を持って本を贈る10人のエッセイです。
どのエッセイも本愛が溢れ出ており、物質としての本の良さを味わう珠玉の言葉たちです。
帯でエッセイストの若松英輔さんは「大切な人が困っているとき 金銭を送る だが 私たちは言葉を贈ることもできる」という文章を残しています。
テクノロジーの進化によって、情報共有のスピードが速くなり、様々な言葉が縦横無尽に飛び交います。
全世界が未曾有の今、一度生活のスピードを緩めてみましょう。
言霊という考えにもあるように、言葉には力があります。
「ゆっくり言葉を味わう」「よく考えて言葉を使う」という当たり前の大切さを思い出させてくれる一冊です。
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