ー根を養えー
いよいよ「令和」の始まりです。この元号に込められた思いとは、梅が花開きふくよかな香りを放つことができるのも、冬の厳しさを経験しているがゆえ。人も厳しき経験を通して他を思い、美しく心を寄せ合う時代になることを願って選定されたといわれています。
ところで、私たちはつい花に目がいきがちです。しかし花を咲かせる大本は根っこにあるはずです。しっかりと根を養う心がけが第一ではないでしょうか。
こんな言葉があります。
「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」
日蓮聖人ご遺文 『窪尼御前御返事』
窪尼からの供養に対する礼状。窪尼とは持妙尼とも称されます。聖人の有力檀越であった高橋六郎兵衛入道の妻で、現在の静岡県富士宮の住人で六老僧の日興上人の叔母といわれています。
夫亡き後、その追善のため身延の聖人のもとへ種々の供養を捧げました。
夫の信仰を受け継ぎ、その根を深く張ることを教え諭されています。
弘安元年(1278)
聖寿57歳
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