=経文と仏陀=
仏陀が悟られた内容をそのまま語られたのが法華経です。その文字の総数が六万九千三百八十四であり、この一文字ずつが仏陀そのものです。
これは私たちの身体を構成している細胞と似ています。それぞれの細胞に遺伝子が組み込まれているように、法華経の一文字には悟りの全てが内包されています。ですから法華経の一文字は、それぞれが大慈悲の分身なのであり、このように受け止めることで、仏陀と同じ心になれるのです。
『御衣並単衣御書』
建治元年(1275)寿54歳
このご遺文は、現在の千葉県市川市在住の富木常忍公の夫人から供養の品として、法衣の生地と単衣の着物が届けられたことに対する礼状です。
慈悲にあふれた優しい心と、困難に耐え忍ぶ強い心との両面を備えた衣を着なければならないと示されながら、種を植えれば多くの実りがあるように、この供養を法華経に奉れば六万九千三百八十四の仏に供養したことになり、その功徳は大きいと讃えられています。
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